マリアグラヤ・アレクシシ Mariaglaja alexisi (Gosliner, 2015)
- Location
- フィリピン>アニラオ>シークレットガーデン
- Date
- 2013/03/17
- Size
- 15mm
- Depth
- ??m
- Water temperature
- ??℃
マリアグラヤ・アレクシシとは
体長 3 cm 前後の中型のカノコキセワタガイ科で、 体地色は黒色を基調に細かい不透明白色の点が散らばる。 フィリピン・バタンガス州を模式産地とし、 砂泥底で観察される。特徴
ホロタイプは生時 30 mm。 体形は細長く、 体地色は均一に黒色で、 多数の微細な不透明白色の punctation (細点) が頭楯・尾楯・側足 (parapodia) の表面に散在する (足底のみ白点を欠く)。 プエルトガレラで観察された 1 個体は白点を欠く色彩変異もある。 頭楯前縁は 4 つの葉に分かれる (四葉状) のが本種の最重要識別形質。 頭楯は体長の約 2/3 を占め、 三角形で前方が広く、 後方は丸い小葉で終わる。 尾楯の左後縁は長く二葉状に伸び、 右後縁は短く広い葉となる。 鰓は 8 本の一次襞を持つ襞状鰓。 殻は薄く脆い褐色味のある半透明の殻で、 ほぼ尾楯全体を占める。分布
模式産地はフィリピン・ルソン島南部 (バタンガス州マビニ町の Mainit Bubbles、 水深 20 m の砂泥底)。 原記載 (2015) では本産地に加え、 ミンドロ島北部の Puerto Galera Bay の Shipyard (水深 17 m) からの 3 個体のパラタイプが知られる。 砂泥底に生息し、 開けた砂上を這う様子が観察される。種小名の由来
本種の唯一の標本を発見したダイブガイドであり水中写真家でもあるフィリピン人 Alexis Principe 氏への献名。 同氏はフィリピンの生物多様性に情熱を持ち多くの新発見をもたらしてきた。補足
近縁の Mariaglaja inornata (オハグロツバメガイ) も黒地に白点という色彩で似るが、 (1) M. inornata は頭楯・尾楯の表面に白点を欠き白点が外套縁・側足のみに限られる、 (2) 頭部前縁が 3 葉状 (本種は 4 葉状)、 (3) 頭楯前縁に橙色の線や点を伴う幅広い白色帯を持つ、 (4) 礁底などの硬い基質上に多く本種の砂泥底とは生息環境が異なる、 という点で区別できる。 ヒョウモンツバメガイ Mariaglaja sandrana も色彩変異で似ることがあるが、 本種が約 2 倍の体長で、 尾楯右後縁の形状や陰茎の armature の有無で区別できる。References
- Chelidonura alexisi sp. nov., Gosliner T.M. (2015). The new species of aglajid cephalaspidean mollusks from the tropical Indo-Pacific of the Verde Island Passage. Proceedings of the California Academy of Sciences, ser. 4, 62(6): 191-205.
- Mariaglaja alexisi comb. nov., Andrea Zamora-Silva and Manuel António E. Malaquias Molecular phylogeny of the Aglajidae head-shield sea slugs (Heterobranchia: Cephalaspidea): new evolutionary lineages revealed and proposal of a new classification Zoological Journal of the Linnean Society, 2017