ウロコツガルウミウシ Trapania squama Gosliner & Fahey, 2008

ウロコツガルウミウシ Trapania squama

Location
日本>静岡>田子・浮島・堂ヶ島>カマガ根
Date
2018/12/04
Size
5mm
Depth
20.0m
Water temperature
20.0℃

特徴

体長4〜11mm。体形は細長く凸型で、明瞭な外套膜の縁を欠く。体は鰓部で最も幅広く、頭部前縁は丸く、口触手は長く円筒形で先端は丸い。触角は短く細く、6〜9枚の褶葉をもち、先端は細長く伸びる。鰓孔の前後に1対ずつある背側突起は、いずれも細く曲がった先端をもつ。鰓は3枚の二羽枝からなる。
体地色はクリームオレンジで、背面正中線上に褐色の色素が入る。これを覆うように黒い線がウロコ状の模様を形作る。黒線は白で縁取られ、頭部前方や触角後方には褐色の点刻が散る。後足には褐色の網目模様が広がる。口触手は基部が橙色で先端側に褐色の斑紋がある。背側突起は鈍い褐色で、触角と鰓葉も同様の色合い。鰓葉は基部から白色のランダムな斑が散在する。触角は白く尖った先端をもつ。

分布

パプアニューギニア (模式産地:Cement Mixer Reef, Madang)、マーシャル諸島 (Enewetak Atoll)。

種小名の由来

原記載 (Gosliner & Fahey, 2008, p.58) の Etymology 段落は次の通り — "The specific name squama is taken from the Latin word meaning 'scale' to describe the distinct scale-like colour pattern of the notum." 種小名 squama はラテン語で「鱗 (scale)」を意味し、外套膜の独特な鱗状の色彩模様を表す。

和名の由来

うろこ状の特徴にちなむ。

補足

本種は 2008 年の Halgerda 改訂 Zoological Journal of the Linnean Society 152: 53-111 でインド太平洋産 Trapania 16 新種の一つとして記載された。原記載 Remarks では、本種は外見上、他のどの Trapania とも近似せず、背面の鱗状黒色模様をもつ唯一の種である。T. toddiT. reticulata も褐色の網目模様をもつが、T. squama では網目が体の大部分で粗く、後足の末端でのみ T. toddiT. reticulata 型の細かい網目になる (p.59)。Rudman (SeaSlug Forum) の Trapania sp. 3 が本種のシノニムとして提示されている (p.58)。和名「ウロコツガルウミウシ」は鱗状の模様にちなむ。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Trapania squama の解説・写真が掲載されています。

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