ミチヨミノウミウシ Tenellia sibogae (Bergh, 1905)
特徴
体長 21〜24 mm 程度の中型のミノウミウシ類。生時の体地色は触角・口触手とも淡い乳白色で、背側突起は灰褐色の地色に先端が白色。形態は細長く、背面は丸まって低い体側へと連続し、広い背面正中部は尾まで裸出する。体側にはやや背側に傾斜した 9 群の背側突起が並び、各群はおおむね 1 列に 6〜12 本の突起を含む。突起は円錐形だが、保存標本ではほぼ全てが強く瘤状を呈し、しばしば互いに絡み合う。足は前縁が丸く強い縁溝をもち、足触手は細長く、尾は尖る。分布
模式産地はインドネシア・ロティ島東岸ペペラ湾。原記載時はロティ島・ヌサラウト島の 2 海域から少数個体が記録されていた。種小名の由来
種小名 sibogae は本種の標本を採集した蘭領東インド海洋調査船 Siboga 号 (1899〜1900 年の Siboga 探検航海) にちなむ。補足
キサンゴ科 (Tubastraea 属など) を捕食するサンゴ食ミノウミウシ類。日本で長らく「Phestilla / Tenellia sibogae」として図鑑などに掲載されてきた個体群は、原記載のインドネシア産個体と外部形態・生態の細部に差異があることが指摘されており、別種 (未記載種を含む可能性) である見込みが高い。最近の Phestilla 属のリビジョンでも、本属はサンゴ食種をまとめる本来の枠組みに再分離されており、日本産「sibogae」相当の動物の分類学的位置づけは確定していない。
References
- Phestilla Sibogae Bgh. n. sp., Bergh R. (1905). Die Opisthobranchiata der Siboga-expedition. https://doi.org/10.5962/bhl.title.11223
- Flabellina sp. 1, Rudman, W.B., 1999 (March 1) Flabellina sp. 1. [In] Sea Slug Forum. Australian Museum, Sydney. Available from http://www.seaslugforum.net/factsheet/flabsp1
- ミチヨミノウミウシ(仮称), 益田一. (1999). 海洋生物ガイドブック. 東海大学出版会.
- ミチヨミノウミウシ(仮称), 小野篤司. (1999). ウミウシガイドブック. TBSブリタニカ.
- ミチヨミノウミウシ, 鈴木敬宇. (2000). ウミウシガイドブック〈2〉. TBSブリタニカ.
- フラベリナ・ルブロリネアタ, 殿塚孝昌. (2003). ウミウシガイドブック〈3〉. TBSブリタニカ.
- Cuthona sibogae, Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2015). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific. New World Pubns Inc.
本書に掲載されています
Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.
New World Publications
本書には Tenellia sibogae の解説・写真が掲載されています。
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ミチヨミノウミウシの写真
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