スミゾメミノウミウシ Protaeolidiella atra Baba, 1955
特徴
ミノウミウシ類の比較的大型種で、全長 35 mm に達する。触角は単一。腹足は幅広く前角は丸い。背側縁は明瞭に側部から境せず、背側突起は背側縁に沿って不規則に密生する (脱落しにくい)。背側突起は長紡錘形で扁圧しない。肛門は後肛式で、生殖門は体右側前方、肛門は同側の鰓突起が生じる背側縁直下に開口する。体全体は濃黒色 (腹足のみ白色)、背側突起も黒色で、各突起は頂端付近に 1 個の白色輪帯をもつ。
分布
模式産地は相模湾笠島 (水深 14〜16 m) および相模湾葉山鮫島 (水深 12〜14 m)。原記載時は相模湾のみから記録されていた。種小名の由来
種小名 atra はラテン語で「黒い」を意味し、本種の濃黒色の体色にちなむ。和名「スミゾメミノウミウシ」(墨染めミノウミウシ) もこれに対応する。補足
属内では (1) 鰓突起の不規則密生、(2) 鰓突起が脱落しにくいこと、(3) 後肛式肛門、の 3 点で外見的に区別される。References
- スミゾメミノウミウシ(新稱), 生物學御研究所編. (1955). 相模湾産後鰓類図譜〈補遺〉. 岩波書店.
- スミゾメミノウミウシ, 小野篤司. (1999). ウミウシガイドブック. TBSブリタニカ.
- スミゾメミノウミウシ, 鈴木敬宇. (2000). ウミウシガイドブック〈2〉. TBSブリタニカ.
- 高岡生物研究会. (2002). 日本海のウミウシ. 第2版.
- スミゾメミノウミウシ, 小野篤司. (2004). 沖縄のウミウシ. ラトルズ.
- スミゾメミノウミウシ, 中野理枝. (2004). 本州のウミウシ. ラトルズ.
- スミゾメミノウミウシ, 小野篤司 & 加藤昌一. (2009). ウミウシ. 誠文堂新光社.