コリュフェリナ・マルクソルム Coryphellina marcusorum (Gosliner & Kuzirian, 1990)

コリュフェリナ・マルクソルム Coryphellina marcusorum

Location
メキシコ>バハ・カリフォルニア半島>ラパス
Date
2020/11/26
Size
??mm
Depth
??m
Water temperature
??℃

特徴

体地色は半透明のバラ色から濃いピンク色。口触手触角・前足角は基部がバラ色、中ほどが紫色、先端が不透明な白色に染まる。紫色の帯は口触手では幅広く、背側突起ではピンク色と白色のあいだに細い輪として現れる程度にとどまる。背側突起の先端は個体によって白色ではなく黄色みを帯びる。触角は細長い円錐形で長さ 4 mm ほどになり、後面の中ほど 3 分の 2 に約 100 本の乳頭状突起が並ぶ。この後面は紫色の色素が濃く、前面は薄い。口触手は細長く、触角より長い。背側突起は円筒形で先端は丸く、体の左右でいくつかの群にまとまって並ぶ。前方の群は左右それぞれ 3〜5 列、後方は 6〜8 群。背側突起の中を通る中腸腺は体と同じバラ色。腹足の後端は紫色で、その背面側に不透明な白色の線または斑が入る。生きている個体の体長は 7〜30 mm。

分布

アメリカ大陸をはさんだ東太平洋と西大西洋の両方に、離れた二つの分布域をもつ。太平洋側はカリフォルニア湾からエクアドルにかけて、大西洋側はカリブ海沿岸からブラジルにかけて記録がある。模式産地はメキシコ・カリフォルニア湾のサンディエゴ島南東沖にあるサンディエゴ礁、水深 13 m。原記載時は、太平洋側でバハカリフォルニア半島のセドロス島からナヤリット州サユリータまで、カリフォルニア湾内ではソノラ州サンアグスティンからラパス北方のロスイスロテスまで、大西洋側ではブラジルのサンセバスチャンから知られていた。

種小名の由来

種小名 marcusorum は、本種を Coryphellina rubrolineata としてブラジルとカリフォルニア湾から最初に報告したエルンスト・マルクス氏とエヴェリーヌ・ドゥ・ボア・レイモン・マルクス氏にちなみ、記載者が名づけたもの。ラテン語の複数属格語尾 -orum が、2 人に対する献名であることを示す。

補足

ヒドロ虫を食べる。メキシコ太平洋岸のバンデラス湾で 3 年にわたって行われた月ごとの調査では、触手が白くポリプが紫青色をしたヒドロ虫についていることが多かったが、餌をこの一種に限ってはいない。同湾で調べられた近縁のミノウミウシ 6 種のなかでは最も個体数が多く、水温が急に上がる 5〜6 月ごろから増える。多くは単独で見られ、水深 1 m ほどから下の浅い岩場にいる。卵塊はバラ色。

同属のコリュフェリナ・ルブロリネアータ (Coryphellina rubrolineata) とは色で見分けられる。ルブロリネアータは背面の正中線と左右の体側に赤紫色の縦条が走り、触角は基部が不透明な白色で先端寄りが紫色。本種には縦条がなく、触角の色は逆に基部が紫色で先端が不透明な白色になる。西アフリカの Coryphellina arveloi は色彩がよく似る。

現在の属への所属は形態にもとづく暫定的なもので、分子データによる裏づけはまだない。
References

本書に掲載されています

Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine. 表紙

Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine.

Molamarine

本書には Coryphellina marcusorum の解説・写真が掲載されています。

Amazon で本書を見る PR (Amazon アソシエイト)
読み込み中...

撮影地を読み込み中...


タグ:
観察地: ×

該当 0


学術データベース

世界のウミウシの観察データは国際的な海洋生物多様性データベースで公開されています。

詳しくはこちら