ケラトフィリディア・パピリゲラ Ceratophyllidia papilligera (Bergh, 1890)
特徴
体長 12 mm 程度に達する小型のイボウミウシ類。背面の地色は白色で、その上に大小不揃いの円形〜楕円形の黒色斑紋が散在し、最大のものは径 2.5 mm に達する。黒色斑紋の多くは扁平なイボ状突起を伴い、突起の一部も黒色を呈する。外套膜縁の腹側は白色で背面の黒色斑が透けて見え、それ以外の腹面は黄白色を帯びる。触角と外側口部は黄色味を帯びる。背面のイボ状突起は多数あり、高さ 1.6 mm 程度、特に前方側面に黒色がのる。触角孔は左右に離れて開き、強壮な触角の葉状部に 20-25 枚の葉状ヒダをもつ。肛門孔は背面正中後方に位置する。外套膜縁の最も内側は、幅 1.5 mm の薄い葉状ヒダが横向きに密に並び、後方では尾の付け根上で左右の列が合流し、前方では外側口部まで達する。葉の数は片側で 45-50 枚。本属に共通する痕跡的口触手は確認されず、外側口部は強く穿孔した乳頭として足の前縁の前方に開く。Bergh の原記載個体 (アルコール固定) は体長 12 mm、体幅 11 mm、体高 4.5 mm、外套膜縁の幅 3 mm、収縮した触角の高さ 1.5 mm、足長 7.5 mm、足幅 6 mm であった。分布
大西洋・メキシコ湾・カリブ海。模式産地はメキシコ湾、25°33′N, 84°21′W、水深 101 ファゾム (約 184 m) で、米国沿岸測量局蒸気船 Blake が Alexander Agassiz の指揮下で行った 1877-78 年の浚渫調査で採集された 1 個体に基づく。後にカリブ海から大西洋熱帯域にかけても記録されている。種小名の由来
ラテン語 papilla「乳頭、イボ」+ -gera「担う、もつ」を合成した形容詞で、「イボ状突起をもつ」の意。Bergh は本種を、背面にイボ状突起を備えた最初のフィリディア類として記載しており、その特徴に由来する命名である。補足
原記載では Bergh が Phyllidiopsis 属に置いた。Bergh は「フィリディア類で背面にイボ状突起をもつ種は本種が初めてであり、ドーリス類における Echinodoris 属に似た位置を占める」と評した。後に Eliot 1894 が Ceratophyllidia 属を設立し、本種は同属に移された (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。References
季節性
撮影地
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