アパタミノウミウシ Apata pricei komandorica Korshunova, Martynov, Bakken, Evertsen, Fletcher, Mudianta, H. Saito, Lundin, Schrödl & Picton, 2017
特徴
体長は固定標本で約 8 mm の細身の小型種。地色は半透明の白色で、生体では青白く見える。背中の縁は完全に退縮しており、背側突起は背側面に最大 10 列の櫛状の列に整然と並ぶ。背側突起は指状〜紡錘形で先端は徐々に尖り、内部に長い刺胞嚢をもつ。中腸腺枝は基部側が緑色、先端側が淡褐色〜赤褐色を呈し、半透明の体壁を通して透けて見える。突起の亜先端と背側面、触角、口触手はいずれも背面側が白色色素で被覆される。最先端は半透明で、白色の不透明帯はない。触角は口触手と同じくらいの長さで、表面に最大 15 輪の環状ひだが並ぶ。足の前角は短い。分布
模式産地はロシア・コマンドルスキー諸島 (北西太平洋、水深 19.5 m)。原記載時は北西太平洋のコマンドルスキー諸島から千島列島中部にかけて記録されていた。潮間帯から水深 20〜30 m の礫底・軟底まで生息する。種小名の由来
亜種小名 komandorica は模式産地のコマンドルスキー諸島 (ロシア) に由来する。補足
基亜種 Apata pricei pricei はカリフォルニア産で背側突起列が最大 12 列以上であるのに対し、本亜種は 10 列までと少ない点で外見的に区別される。コマンドルスキー諸島産個体はカリフォルニア産個体群と分子系統学的にも顕著に分化していることから、独立した亜種として認識された。References
- Apata pricei komandorica subsp. n., Korshunova T., Martynov A., Bakken T., Evertsen J., Fletcher K., Mudianta I.W., Saito H., Lundin K., Schrödl M. & Picton B. (2017). Polyphyly of the traditional family Flabellinidae affects a major group of Nudibranchia: aeolidacean taxonomic reassessment with descriptions of several new families, genera, and species (Mollusca, Gastropoda). ZooKeys. 717: 1-139. https://doi.org/10.3897/zookeys.717.21885
- アパタミノウミウシ(新称), 中野理枝. (2018). 日本のウミウシ. 文一総合出版.
本書に掲載されています
中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.
文一総合出版
本書には Apata pricei komandorica の解説・写真が掲載されています。
Amazon で本書を見る PR (Amazon アソシエイト)季節性
撮影地
撮影地を読み込み中...