ガストロプテロン・チャクモル Gastropteron chacmol Gosliner, 1989

ガストロプテロン・チャクモル Gastropteron chacmol

Location
メキシコ>ユカタン半島>コスメル
Date
2025/11/06
Size
??mm
Depth
??m
Water temperature
??℃

ガストロプテロン・チャクモルとは

カリブ海から西大西洋熱帯域のターセイソウ場に分布する小型のウミコチョウ類。 体長 3-7 mm の小さな体は深い赤色からプラム色を呈し、 側足縁に鮮やかな黄色の帯が走る。

特徴

体長 3-7 mm の小型種で、 高く伸びた側足を翼のように使い、 海底を離れて長時間遊泳することができる。 体地色は深い赤色から紫赤色 (プラム色) で、 個体によっては体表に細かい黄色斑が散在する。 側足の縁に鮮やかな黄色の帯が一周し、 これが本種の最も目を引く特徴となる。 頭楯の前縁は二葉に分かれ、 中央に深い切れ込みをもつ。 内臓塊の右側、 鰓と後端のあいだに細長い糸状の鞭状突起が 1 本のびる。 鰓は大きく、 7-10 枚のヒダ状の葉で構成され、 体の右側に位置する。

分布

カリブ海・西大西洋熱帯域。 模式産地はメキシコ・キンタナロー州プエルトモレロス (ユカタン半島東岸) の La Ceiba Hotel 前、 水深 3-8 m。 原記載時にはフロリダ州キービスケーン、 グランドケイマン島、 ベネズエラのカラカス諸島からも記録が報告された。 過去にテキサス・フロリダ・西インド諸島・ブラジル沿岸から地中海産 Gastropteron rubrum として報告されていた個体群は本種に該当する。 その後バハマ、 コロンビア (サンアンドレス島)、 ブラジル沿岸からも記録があり、 大西洋熱帯〜亜熱帯域に広く分布する。

種小名の由来

種小名 chacmol は、 ユカタン半島の複数のマヤ遺跡に残る、 横たわって腹部に皿を持つ祭祀像「チャクモル」 に由来する。 こうした石像は儀礼で供物を捧げる祭壇として機能したと考えられている。 模式産地がマヤ遺跡の集中するユカタン半島であること、 加えて本種の血のような深い赤色の体色から、 Gosliner がこの像になぞらえて命名した。

補足

ヤマトウミコチョウ属の大西洋・カリブ海産種で、 Gosliner (1989) のウミコチョウ科改編で記載された 6 新種のひとつ。 浅海の粗砂底でターセイソウ Thalassia testudinum や緑藻が繁茂する場所から普通に得られる。 体色や外見では地中海産 Gastropteron rubrum および西アフリカ産 Gastropteron vespertilium と類似するが、 G. rubrum は地色が淡い赤で側足縁が淡黄色〜青白色、 G. vespertilium は地色が灰色〜紫黒色という点で区別される。 本種は深い赤色の地に鮮黄色の側足縁帯が一巡する点で識別しやすい。
References
読み込み中...

撮影地を読み込み中...


観察地: ×

該当 0


学術データベース

世界のウミウシの観察データは国際的な海洋生物多様性データベースで公開されています。

詳しくはこちら