アケボノウミウシ Dirona pellucida Volodchenko, 1941

アケボノウミウシ Dirona pellucida

Location
日本>北海道>羅臼>ロウソク岩
Date
2015/05/30
Size
150mm
Depth
20.0m
Water temperature
4.0℃

特徴

体地色は鮮やかな橙色〜赤橙色で、背面と腹足にかけて白色の細点が散在する。
背面には先細りの紡錘形の背側突起を密に生じ、その縁辺には白いラインが走り、先端は白く尖る。背側突起にも体地色と同じ橙色が入り、白い細点や顆粒が散る。
触角口触手も体地色と同じ橙色で、白色の細点が入る。
大型の個体では体長 100〜120 mm に達する。

分布

ロシア極東沿岸 (模式産地)、ベーリング海、アラスカ、カナダ、アメリカ合衆国西海岸 (オレゴン州 Coos Bay まで)、日本海、韓国、北日本 (北海道厚岸湾ほか)。北太平洋の冷水域に広く分布する。

種小名の由来

ラテン語 pellucidus (透明な、透き通った) に由来する。原記載の個体の半透明感のある体色を反映したもの。

補足

コケムシ食で、特に Bugula pacifica を主要な餌とすることが知られる。ヒドロ虫を摂餌する例も報告されている。
本種は北太平洋の異なる海域で独立に新種記載された経緯をもつ。Volodchenko 1941 がロシア極東沿岸の個体に基づき Dirona pellucida を記載したのち、Baba 1935 は厚岸湾の個体を北米産 Dirona albolineata として報告したが、馬場 1957 で「白縁を欠き均一な桃橙色を呈する」点から別種と判断し、Dirona akkeshiensis Baba, 1957 を置換名 (n. n.) として提唱した。さらに Hurst 1966 は北米太平洋岸の個体を Dirona aurantia として記載した。Martynov 1997 による Volodchenko 標本の再検討の結果、これら 3 名はいずれも同一種とされ、最古の Dirona pellucida が現行有効名となった。和名アケボノウミウシは 馬場 1957 が D. akkeshiensis に対して与えた呼称が、シノニム整理後もそのまま継承されたものである。
References

本書に掲載されています

Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine. 表紙

Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine.

Molamarine

本書には Dirona pellucida の解説・写真が掲載されています。

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