シロスジアケボノウミウシ Dirona albolineata MacFarland, 1905
シロスジアケボノウミウシとは
北東太平洋に分布するやや大型のウミウシで、半透明白色〜淡サーモンピンクの体に走る不透明な白色の線条で見分ける。特徴
やや大型のウミウシで、体長は通常 25 mm 程度、最大で 180 mm に達する。地色は半透明で白っぽい灰色から淡いサーモンピンク、または淡紫色まで個体差がある。背側突起(ミノ状の槍状突起)の側縁、口幕の前縁、そして尾部の正中線に沿って、目立つ不透明な白色の線が走る。さらに各触角の柄部にも同様の白色線が走り、頭部正中線上で左右の白線が合流する。背側突起の表面はなめらかで、歯舌式は約 32 × 1.1.1.1.1。分布
原記載時はカリフォルニア州産の個体に基づき、MacFarland 氏の未発表名を Cockerell & Eliot が代理出版する形で記載された。その後の記録はアラスカ州カチェマック湾からカリフォルニア州サンディエゴまで北東太平洋に広がり、日本やロシア極東からも隔離的な記録がある(ただし日本産個体群の分類学的検討は今後の課題)。種小名の由来
種小名 albolineata はラテン語の albus(白い)と lineatus(線のある)の合成で、口幕・突起・尾部・触角を彩る特徴的な白色線にちなむ。英名は "Alabaster Nudibranch"(アラバスター=白い大理石)。補足
コケムシ類、ヒドロ虫類、小型巻貝、ホヤなど多様な小型動物を捕食する広食性のウミウシ。Dironidae 科の模式属 Dirona は、ミノ状の突起をもちながら肝臓は分岐せず突起内に伸びず、刺胞嚢を持たないなど、ミノウミウシ類とは異なる独立した系統を形成する。References
- Dirona albolineata MacFarland MS, in Cockerell & Eliot, 1905, Cockerell T.D.A. & Eliot C. (1905). Notes on a collection of Californian nudibranchs. Journal of Malacology. 12(3): 31-53.
- シロスジアケボノウミウシ(新称), スーザン・ミドルトン他. (2015). 海の美しい無脊椎動物. 創元社.
- Dirona albolineata, Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine.
本書に掲載されています
スーザン・ミドルトン他. (2015). 海の美しい無脊椎動物. 創元社.
創元社
本書には Dirona albolineata の解説・写真が掲載されています。
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