スズヤカフシエラガイ Boreoberthella chacei (J. Q. Burch, 1944)

スズヤカフシエラガイ Boreoberthella chacei

Location
日本>北海道>函館臼尻>前浜ビーチ
Date
2021/09/11
Size
14mm
Depth
12.0m
Water temperature
21.0℃

特徴

体長は最大で約 55 mm に達するフシエラガイ類。体は楕円形でやや扁平、外套膜は厚く滑らか。体地色は半透明の黄白色〜淡橙白色で、外套膜全体に白色の細点が散在する。外套膜の縁と口幕の前縁には細い白色の線が走り、外套縁を縁取る。背面の中央付近にはやや色の濃い斑紋を持つ個体もある。

外套膜下には薄質の内殻 (側鰓類に共通の特徴) を持つ。鰓は体右側方の外套と足の隙間にあり、二次的な鰓葉が多列に並ぶ。

分布

北太平洋を環状に分布する寒〜冷帯種。日本 (北海道〜本州中部太平洋岸)、韓国、ロシア極東 (日本海・オホーツク海・カムチャツカ)、北米 (アラスカ、カナダ太平洋岸、米国西岸オレゴン州まで) から記録される。深場ではガラパゴス諸島周辺からの報告もある。岩礁帯の潮間帯下部〜数十 m の浅〜中深度に棲息する。

種小名の由来

種小名 chacei はアメリカの貝類学者 Emery William Chace 氏 (1888-1970) または同名の同時代の海洋生物学者への献名。

補足

本種は原記載Berthella chacei Marcus, 1984 として記載された。Martynov & Schrödl 2009 は本科の系統解析と形態の再検討を行い、北方寒〜冷帯系統を分離して新属 Boreoberthella を新設、本種をそのタイプ種とした (現組合せの author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。

背楯類の他種と同様、海綿食性または被覆性ホヤ類食性と考えられる。和名「スズヤカフシエラガイ」は本種の体地色が「すずやか (涼やか)」な印象を与えることに由来する。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Boreoberthella chacei の解説・写真が掲載されています。

Amazon で本書を見る PR (Amazon アソシエイト)
読み込み中...

撮影地を読み込み中...


観察地: ×

該当 0


学術データベース

世界のウミウシの観察データは国際的な海洋生物多様性データベースで公開されています。

詳しくはこちら