キレンボミノウミウシ Sakuraeolis kirembosa Rudman, 1980
特徴
体形は Sakuraeolis nungunoides に類似するが、背側突起は短く体長のおよそ半分。口触手は長く先細りで、触角は口触手の約 3 分の 2 の長さで、表面に丸い小こぶが散らばる (これが本種の重要な識別点)。背側突起は左右各 6 対の複数列台座上に並び、後方に不規則な群が加わる。第 6 対の弓には片側 10 本の突起が立つ。体地色は乳橙色で、後方ほど濃い橙色になり (生殖巣が透けて見える)、口触手は基部半分が透明、先端側が乳橙色。触角は基部 3 分の 1 が透明、先端側が乳橙色。腹足は半透明で、正中線に沿って橙色の縦帯が尾端まで走る。背側突起の下方 4 分の 3 は透明で密な白色斑が散らばり、その上に透明部分があり、先端は乳橙色。消化腺は鈍い緑褐色、先端側は鮮紫色。体長 40 mm に達する。分布
模式産地はタンザニア・ダルエスサラーム港入口の North Reef (1977 年 9 月採集、下水管に着生したヒドロ虫 Eudendrium sp. cf. carneum 上)。本種は原記載 (Rudman, 1980) ではタンザニア・ダルエスサラーム港のみから知られていたが、後年の観察記録ではアラブ首長国連邦、日本まで分布が広がっている。種小名の由来
種小名 kirembosa は、スワヒリ語で「美しい」を意味する kirembo に由来する形容詞。模式産地ダルエスサラームの現地語からの命名で、本種の鮮やかな色彩を称えたもの。補足
ヒドロ虫 Eudendrium sp. cf. carneum を捕食する。同所で見られる Sakuraeolis nungunoides とは、(1) 触角に丸い小こぶが散らばる (Sakuraeolis nungunoides は平滑)、(2) 背側突起に密な白色斑が散らばる (Sakuraeolis nungunoides は無斑)、の 2 点で外見的に区別できる。References
本書に掲載されています
中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.
文一総合出版
本書には Sakuraeolis kirembosa の解説・写真が掲載されています。
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