ツマムラサキミドリガイ Elysia thompsoni K. R. Jensen, 1993
- Location
- 日本>沖縄>沖縄本島(北谷・南部エリア)>砂辺浄水場前
- Date
- 2014/04/25
- Size
- 5mm
- Depth
- 1.0m
- Water temperature
- 22.0℃
ツマムラサキミドリガイとは
オーストラリア西岸ロットネスト島沖を模式産地とする嚢舌類。体地色は灰白色だが、側足の内面が消化腺の細枝で鮮やかな緑色に染まり、触角の先端と側足縁の三箇所の隆起部に濃い紫色の斑が乗る。特徴
保存標本の体長は 6–10 mm。触角は長くて太く、頭部前背部でほぼ接する。眼は触角の後方にあり、口葉は口の前方に短い触手状の突起を伸ばす。側足の縁は三箇所で立ち上がって煙突状の襞を形成し、各襞の位置に濃紫色の斑が並ぶ。側足外面には疣状の小突起が散らばり、尾は中程度に長く非常に細い。体地色は灰白色〜ほぼ白色で、側足の内面 (背側) は消化腺の細枝が透けて鮮緑色に見える。触角の先端は濃紫色で、前縁には黒線が走る。側足縁の煙突状の襞に並ぶ紫色斑は、個体によってつながって縁沿いの帯になることもある。それ以外の側足縁は白く、薄い黄色の細い線が縁よりわずかに内側を走る。側足外面には小さな黒点が散り、首部で側足が付着する位置には大きめの黒斑が一対ある。口の両側には小さな赤い斑がある。シャーク湾産の個体は紫黒色素を欠き、黄色い細線がより明瞭になる。
分布
原記載時はオーストラリア西部のロットネスト島レーダーリーフと、より北方のシャーク湾から記録されていた。その後、マダガスカル・インドネシア・日本などインド洋から西太平洋にかけて広く記録される。日本では沖縄島残波海岸・藪地島、石垣島名蔵湾などから記録されている。模式産地はロットネスト島レーダーリーフ。種小名の由来
種小名 thompsoni は、原記載刊行時に故人となっていた英国の後鰓類研究者 T. E. Thompson への献名。和名の由来
和名は側足と触角の先端が紫色に染まることに因み、「端 (つま) + ムラサキ + ミドリガイ」として提唱された。補足
緑藻を食べて葉緑体を取り込み、一時的に光合成能を保つ嚢舌類のひとつ。References
- Elysia thompsoni n. sp., Jensen K.R. (1993). Sacoglossa (Mollusca, Opisthobranchia) from Rottnest Island and central Western Australia. In: Wells F.E., Walker D.I., Kirkman H. & Lethbridge R. (eds), The Marine Flora and Fauna of Rottnest Island, Western Australia: Proceedings of the Fifth International Marine Biological Workshop. Western Australian Museum, Perth. pp. 207-253.
- ゴクラクミドリガイ属の1種 2 / Elysia sp. 8, 小野篤司. (2004). 沖縄のウミウシ. ラトルズ.
- ツマムラサキミドリガイ(新称), 中野理枝, 今川郁 & 今本淳. (2015). 南西諸島で記録された嚢舌類の報告. Kuroshio Biosphere. 11: 41-60.
季節性
撮影地
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