サコプロテウス・ニシャエ Sacoproteus nishae Krug, Wong, M. R. Medina, Gosliner & Á. Valdés, 2018
特徴
嚢舌目に属する小型種で、背側突起はキノコ状を呈し、宿主であるイワヅタ類 Caulerpa chemnitzia の小羽片を精巧に模倣する。触角の先端と中央に白点があり、頭部の眼の前方には白色の横線が走る (触角基部や眼前の弧状白線を欠くことで同属他種と区別される)。葉緑体由来の緑色色素を体内に蓄積し、ホスト藻類と同色を呈することで著しい隠蔽を達成する。分布
インド-西太平洋。マレーシア (マラッカ海峡・ポートディクソン近海) およびマーシャル諸島から記録される。Caulerpa lentillifera や C. chemnitzia 上で観察され、後者により近い擬態を示す。種小名の由来
種小名 nishae はインド出身の海洋生物学者 Nisha (Nishina Manickam) への献名で、本種の発見・調査に貢献した同氏に因む。補足
Krug, Wong, Medina, Gosliner & Valdés 2018 が新属 Sacoproteus に置いて記載した 4 新種のうちの 1 種で、模式種 Sacoproteus smaragdinus (Baba, 1949) と共にイワヅタ類擬態の隠蔽種群を構成する。マレーシアでは S. nishae と S. smaragdinus がともに C. lentillifera 上に共存しながら、本種はキノコ状の背側突起によって C. chemnitzia により近い擬態を示す。References