テュロディナ・フンギナ Tylodina fungina Gabb, 1865
特徴
体は鮮やかな硫黄色で、背中に笠のような殻を載せる。殻は白色から淡い桃褐色で、赤褐色の殻皮に覆われ、殻皮の縁は殻の外へはみ出す。殻頂は中央近くにあってやや鈍く、殻の内面は麦わら色で、縁に向かって青みを帯びた白に変わる。若い個体の殻は半透明で平たく、成長するにつれて高くなる。触角は筒状に巻き、その基部に眼がある。鰓は体の右側、殻の下に隠れる。生きた個体は体長 30 mm ほどで、75 mm に達した個体の観察もある。分布
北東太平洋から熱帯東太平洋。カリフォルニア州サンルイスオビスポ郡のカユーコスからメキシコ・ハリスコ州のバンデラス湾にかけてと、ガラパゴス諸島から記録される。模式産地はカリフォルニア州のサンタバーバラ島。潮間帯の下部から浅い岩礁に見られ、水深 5〜6 m ほどでの観察が多い。種小名の由来
種小名 fungina はラテン語の fungus「キノコ」から作られた語。補足
黄色い海綿だけを食べる。カリフォルニアでは Aplysina fistularis、メキシコ太平洋岸では Aplysina gerardogreeni の上で餌をとる個体が観察されている。ジンガサヒトエガイ属はいずれもこの系統の海綿に依存するとされ、本種も餌をこの仲間に限る。背中に羽根状の鰓が立つ裸鰓類とは別の仲間で、鰓は体の右側、殻の下に隠れている。殻を外に残す点も裸鰓類との大きな違い。
原記載は、軟体部を伴わない殻 1 個だけに基づいている。記載の時点では生きた姿が分かっておらず、殻の形と色だけが記されていた。
References
- T. fungina, G., Gabb W.M. (1865). Description of new species of marine shells from the coast of California. Proceedings of the California Academy of Sciences. 3(3): 182-190.
- Tylodina fungina (Rudman 2001), Rudman W.B. (1998-2010). Sea Slug Forum. Australian Museum, Sydney. http://www.seaslugforum.net/
- Tylodina fungina, Verdín Padilla C.J., Carballo J.L. & Camacho M.L. (2010). A qualitative assessment of sponge-feeding organisms from the Mexican Pacific Coast. The Open Marine Biology Journal. 4: 39-46.
- Tylodina fungina, Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine.
本書に掲載されています
Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine.
Molamarine
本書には Tylodina fungina の解説・写真が掲載されています。
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