アデヤカミノウミウシ Coryphellina exoptata (Gosliner & Willan, 1991)

アデヤカミノウミウシ Coryphellina exoptata

Location
フィリピン>マラパスクア>ガトアイランド
Date
2017/10/03
Size
20mm
Depth
12.0m
Water temperature
30.0℃

特徴

体長は最大 30 mm 程度のミノウミウシ類。全体の体地色は深いピンクがかった紫色で、背側突起には対照的に紫と黄白色の鮮やかな縞模様が並ぶ、属内でも際立って美しい配色をもつ。
口触手の基部は体地色と同じ紫色で、外側 3 分の 1 は通常不透明なクリーム色から黄色を呈する。アルダブラ環礁産の一部の個体では外側まで紫色のままになることがある。前足角の先端も紫色を帯びる。触角は鮮やかな橙色で、乳頭状突起の先端には黄色の色素が付く。
背側突起の基部側半分から 3 分の 2 はピンクがかった紫色、その上部には深紫色の輪が走り、頂端は不透明なクリーム色から黄色となる。背側突起は太く円柱状で、長さの大半に渡って同じ太さを保ち、明瞭に尖った先端で終わる。背側突起は背面縁の共通の柄からわずかに持ち上がる。
体は本属の他種と比べてやや太く、口触手は全長にわたって円柱状で、明瞭に尖った先端まで細くなる。触角は基部が太く、明瞭に尖った先端で終わり、後面には 120 本以上の細長い乳頭が密に並ぶ。前足角は細長く触手状で、活発に這うときには後方に巻き込む。背側突起の配列は明瞭な列に分かれ、後心臓部の背側突起は 4 または 5 列の直線状の列に並ぶ。

分布

模式産地はパプアニューギニア・マダン南方 10 km の Planet Rock (水深 24.4 m)。原記載時はマーシャル諸島・エネウェタク、グアム、フィジー、オーストラリア (クイーンズランド・西オーストラリア)、パプアニューギニア、マレーシア、アルダブラ環礁から記録されており、インド・西太平洋の熱帯域に広く分布することが示されていた。

種小名の由来

種小名 exoptata はラテン語で「強く望まれた・心待ちにされた」を意味し、本種の際立って美しい色彩にちなむ。

補足

触角に乳頭状突起をもつ CoryphellinaFlabellina 系の他種 (Coryphellina rubrolineataCoryphellina delicataFlabellina poeniciaFlabellina marcusorum) は背側突起がアーチ状の馬蹄形配列に並ぶのに対し、本種は単純な直線状の列に並ぶ点で外見的に区別される。最も色彩が近い Flabellina marcusorum は触角の乳頭後面に黄色色素を欠き、足の後端に不透明な白色の色素をもつ点で本種と異なる。
References

本書に掲載されています

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc. 表紙

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.

New World Publications

本書には Coryphellina exoptata の解説・写真が掲載されています。

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