キンセンウミウシ Gymnodoris amakusana (Baba, 1996)
特徴
体長最大 35 mm。体は半透明白色。Gymnodoris 属にはない外套縁隆起 (notal ridge) で背面と側面が明確に区切られる。鰓は 10-11 枚で単羽状または二叉状 (各主軸の両側に 2-5 枚の葉状羽根がある)。口触手は葉状。外套縁隆起は全周にわたって輝く黄金色の線で縁取られ、鰓の後方ではその線が体側の黄金色縦線に転じて頭部近くまで続く。鰓のすぐ前方には同色の横帯が常にある。各鰓は先端が黄金色で基部が半透明白色。触角の柄は白色、棍棒部は深みのある金赤色。尾部正中は黄金色。足は白色で黄金色の縁取り。分布
模式産地は能登島 (富山湾)。日本国内では天草、富山湾 (猿島・能登島)、瀬戸内海からも記録される。国外では香港、オーストラリア・クイーンズランドからも知られる。種小名の由来
種小名 amakusana (原綴 amakusanum) は本種が最初に採集された天草 (熊本県) の地名に由来する。ホロタイプ採集地 (能登島) ではなく初採集地を記念する命名。補足
原記載時の組み合わせは Analogium amakusanum で、新属 Analogium を設立してそこに置かれた。その後 Analogium は Gymnodoris に統合され、現組み合わせ Gymnodoris amakusana となった。原記載者は当初、天草産個体を Gymnodoris striata に同定していたが、原種の再記載の結果、外套縁の黄金色二重線と鰓前方の横帯という安定した差異が確認されて別種として分離された。References
- Gymnodoris striata (Eliot, 1908) キンセンウミウシ(新稱), Baba, K. 1937a. Record of a nudibranch, Gymnodoris striata (Eliot) from Amakusa, Japan. Zoological Magazine, Japan [Dobutsugaku Zasshi] 49(6):216-218.
- Analogium amakusanum n. sp. キンセンウミウシ, Baba, K. (1996) Taxonomical change for Gymnodoris striata of Baba, 1937 (Nudibranchia: Gymnodorididae) from Amakusana, with a re-description based on some additional specimens from Toyama Bay, Japan. Venus, (Japanese Journal of Malacology), 55(2): 91-95.
- 高岡生物研究会. (2002). 日本海のウミウシ. 第2版.
- キクゾノウミウシ, 中野理枝. (2004). 本州のウミウシ. ラトルズ.
- キンセンウミウシ, 小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.
本書に掲載されています
小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.
誠文堂新光社
本書には Gymnodoris amakusana の解説・写真が掲載されています。
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