ナンヨウウミウシ Marianina rosea (Pruvot-Fol, 1930)
特徴
体は非常に小型のトリトニア類。原記載によれば「Duvaucelia Risso のような体型」を呈する。背面の分岐性突起は無く、代わりに小さな水平に開く扁平な葉が 1 対ずつ、共通の柄から左右に分岐して計 4 組、背面の左右に配される。この配置は Duvaucelia の特徴と一致する。生時の体地色はカーマイン薔薇色。両側面の側方突起と頭部のヴェイルの指状突起は計 4 本で、すべて純白。触角鞘の縁も純白。触角先端のやや分岐した部分は淡黄色。分布
模式産地はニューカレドニア・イル・デ・パンのクト湾。Pruvot-Fol 夫人により 1929 年に採集された個体に基づく。後年インド洋〜西太平洋〜南大西洋から記録され、南アフリカ、マダガスカル、オーストラリア、ニューカレドニア、パプアニューギニア、フィリピン、マリアナ諸島、日本などに分布。種小名の由来
属名 Mariana は原記載 (Pruvot-Fol, 1930) の冒頭に「Dédié à ma fille Marianne」(= 私の娘マリアンヌに献名) と明記されており、著者の娘マリアンヌに因む。種小名 rosea はラテン語で「薔薇色の、薔薇のような」の意で、原記載の体色描写「rose carminé」(= カーマイン薔薇色) に由来する。補足
原記載において Pruvot-Fol は新属 Mariana を Tritoniidae 科に置いた。属名 Mariana は他の動物群で先取使用されていたため、後に Pruvot-Fol 自身が Marianina として置換命名した (author 表記の括弧書きはこの属名置換を示す)。和名「ナンヨウウミウシ」は原記載地のニューカレドニアを含む南洋 (西太平洋熱帯〜亜熱帯域) に分布することに由来。References
- Mariana rosea n. sp. (genus Mariana n. g.), Pruvot-Fol A. (1930). Diagnoses provisoires (incomplètes) des espèces nouvelles et liste provisoire des Mollusques nudibranches recueillis par Mme A. Pruvot-Fol en Nouvelle-Calédonie (Île des Pins). Bulletin du Muséum National d'Histoire Naturelle, Paris. (2)2(2): 229-233.
- ナンヨウウミウシ(新称), 小野篤司. (2004). 沖縄のウミウシ. ラトルズ.
季節性
撮影地
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