フジタウミウシ Polycera fujitai Baba, 1937
特徴
体長は最大 45 mm、ミノウミウシ型で前後に長い。触角は長い柄と小さな葉状の棍棒部からなり、鞘をもたない。鰓は 7 枚の三羽状で、半円形よりやや広い円弧状に並び、円弧の後ろ半分は肛門の位置に当たる。前方の頭幕はわずかに広がり、6〜10 本の指状の単純な突起をもつ。背面の縁にははっきりとした縁取りがあり、小さな円錐形の乳頭状突起が並ぶ。同様の乳頭状突起は背面・体側・尾の正中線上にも分布する。生殖孔は頭部のすぐ後ろの右側に開く。口触手は葉状で、腹足の前外側角はわずかに鈍角に伸びる。体地色は半透明の黄白色だが、ほぼ全面に黒い斑点と黄褐色〜暗色の不規則な縞が密に入り、体地色がほとんど見えない。乳頭状突起の先端は淡黄色、腹足の裏は一様に黄白色、触角の柄は暗色で棍棒部は黒く先端は白い。分布
模式産地は天草・富岡。原記載時は天草・富岡から Zostera (アマモ類) 上で普通に得られていた。種小名の由来
種小名 fujitai は記載者の馬場菊太郎が藤田常宣 (Tsunenobu Fujita) 博士に献名したもの。馬場は同論文 Part I の謝辞でも同氏を協力者として挙げており、種小名献名は協力への謝意の表明。補足
バンクーバー島産の Polycera zosterae O'Donoghue, 1924 に生息環境 (アマモ類上) と外見で似るが、色彩・鰓数で外見的に区別される。フジタウミウシ科 (Polyceridae)。References
- Polycera fujitai nov. sp., Baba K. (1937). Opisthobranchia Of Japan (II). Journal of the Faculty of Agriculture, Kyushu University. 5(7): 289-344. https://doi.org/10.5109/22586
- フジタウミウシ, 生物學御研究所編. (1955). 相模湾産後鰓類図譜〈補遺〉. 岩波書店.
- フジタウミウシ, 鈴木敬宇. (2000). ウミウシガイドブック〈2〉. TBSブリタニカ.
- 高岡生物研究会. (2002). 日本海のウミウシ. 第2版.
- フジタウミウシ, 小野篤司. (2004). 沖縄のウミウシ. ラトルズ.
- フジタウミウシ, 中野理枝. (2004). 本州のウミウシ. ラトルズ.
季節性
撮影地
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