トサカイボウミウシ Phyllidiopsis shireenae Brunckhorst, 1990
特徴
イボウミウシ類の中型種で、生体長 23〜106 mm(平均 61 mm)。体は細長く、軟質だが堅い質感。背面の中央には三角断面の高く隆起した縦の背中線稜が走るのが本種の重要な識別形質で、内部の骨針が肥厚してできる。地色は非常に淡い桃色(まれに白色)。内臓塊を取り囲む黒色帯があり、最大 4 本の黒色放射線が外套膜縁まで放射状に伸びる。外套膜の裾部分には小さな丸い結節が散在し、背中線稜上にはより少数の角張った大型結節がまばらに散らばる。触角は鮭桃色で、40 mm 以上の個体では 17〜20 枚の薄板をもつ。下面、腹足、口触手は白色。鰓は暗灰色。鰓の後方、外套膜と足側面の境目には黒色帯が走る。分布
模式産地はオーストラリア・グレートバリアリーフ Pelorous 島(ホロタイプ 90 mm 生体、AM C140057)。熱帯西部太平洋に分布が広がり、グレートバリアリーフ、パプアニューギニア、ソロモン諸島、台湾(高雄)から記録される。種小名の由来
種小名 shireenae は、原記載者の研究を支えた Shireen 氏への献名。標本採集・写真撮影・データベース管理・原稿のタイピングと校正に携わったことが原記載の謝辞で記されている。補足
属内の他種から、(1) 大型の背中線稜、(2) 鮭桃色の触角、の 2 形質の組み合わせで識別される。Phyllidiopsis gemmata は灰桃色で 3 本の結節隆起をもつ点で異なる。Phyllidiopsis krempfi は触角が桃と黒で 26〜28 枚の薄板をもつ点で区別される。References
- シレーナイボウミウシ, 益田一. (1999). 海洋生物ガイドブック. 第2刷. 東海大学出版会.
- フィリディオプシス・シレーナエ, 殿塚孝昌. (2003). ウミウシガイドブック〈3〉. TBSブリタニカ.
- トサカイボウミウシ(新称), 小野篤司. (2004). 沖縄のウミウシ. ラトルズ.
季節性
撮影地
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