ランソンミノウミウシ Aeolidiopsis ransoni Pruvot-Fol, 1956
ランソンミノウミウシとは
インド・太平洋の岩場に生息する小型のミノウミウシで、平たい体に倒れ伏した薄い葉状の背側突起を持ち、イワスナギンチャク類の上に乗って暮らす点で見分ける。特徴
体長は最大 30 mm 程度。体は平たく、地色は白色だが、餌から取り込んだ褐虫藻の色素により全体が淡褐色を帯びる個体も多い。背側突起は薄い葉状で、通常は体側に横方向に倒れ込み、立ち上げることはほとんどない。触角は表面なめらかな棒状で、体地色と同じく淡色。分布
原記載時はフランス領ポリネシア・カウクラ環礁で得られた個体に基づき記載された。その後はマダガスカル、マレーシア、オーストラリア、パプアニューギニア、フィリピン、日本、ハワイなどインド・西太平洋から中部太平洋にかけて広く記録されている。種小名の由来
種小名 ransoni はフランスの動物学者ジルベール・ランソンに献じられた献名と考えられる。補足
イワスナギンチャク類 (パリトア類 Palythoa など) の表面に付着し、その組織を食べる。近縁の Aeolidiopsis harrietae とは、本種が触角の表面なめらかであるのに対し、harrietae の触角が顆粒状を呈する点で区別できる。References
- Aeolidiopsis ransoni n. g., n. sp., Pruvot-Fol A. (1956). Un aeolidien nouveau des mers tropicales: Aeolidiopsis ransoni n. g., n. sp. Bulletin du Muséum National d'Histoire Naturelle, Paris. (2)28(2): 228-231.
- Carmona L., Pola M., Gosliner T.M. & Cervera J.L. 2014. Review of Baeolidia, the largest genus of Aeolidiidae (Mollusca: Nudibranchia), with the description of five new species. Zootaxa, 3802 (4): 477–514.
- Baeolidia ransoni, Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2015). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific. New World Pubns Inc.
- ランソンミノウミウシ(新称), 中野理枝. (2018). 日本のウミウシ. 文一総合出版.
- Aeolidiopsis ransoni, Ortea J. & Moro L. (2020). Integrando la Historia en la Naturaleza: nuevo aeolidáceo (Mollusca: Nudibranchia) para recordar la gesta de Magallanes y Elcano. Avicennia. 26: 15-26.
本書に掲載されています
中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.
文一総合出版
本書には Aeolidiopsis ransoni の解説・写真が掲載されています。
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