キホシミガキブドウガイ Lamprohaminoea ovalis (Pease, 1868)

キホシミガキブドウガイ Lamprohaminoea ovalis

Location
日本>沖縄>慶良間諸島(黒島・渡嘉敷島・儀志布島・前島)>カミグー
Date
2005/08/01
Size
10mm
Depth
5.0m
Water temperature
30.0℃

特徴

殻長 9 mm 程度の小型の頭楯類。貝殻は薄く脆く半透明で、白色〜緑色味を呈する。形状はやや斜めの卵形で平滑、成長線によりわずかに皺立つ程度。臍孔は無い。殻口は後方では狭く、前方ではやや拡張する。外唇はわずかに内巻き、軸唇は底部に胼胝状の襞をもつ。Pease の原記載は殻長 9 mm、殻幅 6 mm の個体に基づく。生時の体地色は淡い水様緑色で、橙色および紫色の細かな点が密に散在する。半透明の殻越しに体表が見え、クリーム黄色の不明瞭な斑が縁を白色で粉飾されたように散在する。足はクリーム白色で、まばらに淡橙色斑が散在する。側葉は殻の半分後方を覆わない。足は幅一定で、後端はやや鋭く丸まる。

分布

インド-太平洋〜中部太平洋。模式産地はソシエテ諸島のタヒチ島で、Andrew Garrett が採集した個体に基づき Pease が記載した。後にハワイ諸島、日本列島南部、フィリピン、インドネシアなど西太平洋の広い範囲から記録されている。

種小名の由来

ラテン語の形容詞 ovalis「卵形の」の意で、本種の貝殻のやや斜めの卵形に由来する命名。Pease の原記載に etymology の明示はないが、原記載冒頭の "T. ... suboblique-ovali" (殻はやや斜めの卵形) の記述と整合する。

補足

原記載において Pease は Haminea 属に置いた。Pease は同論文冒頭で「以下の Bullidae および Nudibranchiata の系列の動物図は Andrew Garrett 氏が生時に描いたもので、正確かつ忠実に表現されたものとして信頼できる」と述べている。後年の分類学的整理により本種は Lamprohaminoea 属に移された (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。和名「キホシミガキブドウガイ」は黄色の星状斑紋と磨かれたブドウのような殻に由来する。
References

本書に掲載されています

小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社. 表紙

小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.

誠文堂新光社

本書には Lamprohaminoea ovalis の解説・写真が掲載されています。

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