カクレカザンウミウシ Sclerodoris apiculata (Alder & Hancock, 1864)

カクレカザンウミウシ Sclerodoris apiculata

Location
日本>静岡>大瀬崎>湾内
Date
2017/01/25
Size
20mm
Depth
4.0m
Water temperature
14.9℃

特徴

体長約 2.5 cm の中型のドーリス類。体は広卵形でやや膨らむ。外套膜は硬く、隆起した網状の畝を成し、それらはしばしば隆起した円錐状の中心から放射状に伸び、各円錐の頂部には繊細な針状ないし糸状突起を 1 本もつ。畝と円錐は微小な淡色の骨片性乳頭で密に覆われ、畝の間の領域は比較的平滑で暗褐色〜ほぼ黒色を呈する。隆起した畝と円錐頂部の色は黄色で、外套膜の側部も同様に黄色だがやや淡く、不明瞭な褐色の斑紋がある。外套膜の最外縁には暗色の細かい斑点が並ぶ。腹面は淡色の細い線で網目状に覆われ、海綿状の外観を呈する。淡褐色の細かい斑点も散在する。触角は棍棒状でやや細く、淡色で、褶葉部は暗色を呈し、短い鞘内に収納される。鞘の縁は多数の微細な点で覆われる。頭部は小さく、両側に短い線状の口触手をもつ。鰓葉は 5 葉で 3 度羽状、暗褐色で細かい斑点を散らし、鰓腔の縁は微細かつ不規則に鋸歯状を呈する。足は細く、腹面は無斑、背面は褐色の斑をもち、前方の薄板はやや広く切れ込みをもつ。

分布

模式産地はインド南東部・マドラス州 Waltair (Vizagapatam 北方、現アンドラ・プラデーシュ州 Visakhapatnam) のコロマンデル海岸。原記載時はコロマンデル海岸から記録されていた。後年西太平洋〜インド洋から記録される。

種小名の由来

種小名 apiculata はラテン語の apiculus (小さな尖端) に由来する形容詞で「小さな尖端をもつ」の意。本種の外套膜上の隆起した円錐頂部に繊細な針状突起を 1 本ずつもつ特徴に由来する。

補足

原記載では Doris 属に置かれ、後に Sclerodoris 属が設立された際に本属に移された (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Sclerodoris apiculata の解説・写真が掲載されています。

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